近況報告:三号刊行、文学フリマ出店

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 お久しぶりの更新になってしまいました。ごきげんよう、季刊26時です。

 季刊26時のtwitterアカウントでも報告させて頂きましたが、大難産だった第三号がようやく発刊されました。
毎週毎週三人で顔を突き合わせ、ああでもないこうでもないと紆余曲折試行錯誤してやっと形に出来た号です。


 『季刊26時』第三号  定価300円
 特集 鼎談「一旦、詩の話をしておこう」
 詩作品 題詠《詩を読む》/自由詠 各三篇(佐々木青、今野大地、田村大介)

 
 特集では、巷で「ポエム」と称されている人生訓/メッセージ的な文芸作品と、「現代詩」との関係を考察し
話し合いました。季刊26時のスタンスの確認へと向かって行く鼎談です。ご期待ください。
 詩作品はこれまで通りの六篇。題詠《詩を読む》は、鼎談収録後にそれぞれが大幅に書き換えた作品が並んで
います。こちらもどうぞご期待ください。


 また、『季刊26時』は五月六日に開催される「第十四回文学フリマ」に出店致します。


  「第十四回文学フリマ」開催情報
  5月6日(日) 11:00~16:00(予定)
  会場: 東京流通センター 第二展示場(E・Fホール)
 (東京モノレール・「流通センター駅」徒歩1分)


 ブース位置等が決定しましたら告知致します。今回の販売内容としては、

  『季刊26時』
  第一号 特集 エッセイ「一旦、詩の話は置いておこう」  詩作品 題詠《水》/自由詠 各三篇
  第二号 特集 連詩「次の駅まで連詩しよっか」(詩離と理) 詩作品 題詠《物語に寄す》/自由詠 各三篇
  第三号 特集 鼎談「一旦、詩の話をしておこう」     詩作品 題詠《詩を読む》/自由詠 各三篇
  第四号 未定
                                            各定価300円

 を予定しております。バックナンバー取り揃えてお待ちしておりますので、ふらりと遊びに来て頂けたら非常に
嬉しいです。宜しくお願い致します。

 文学フリマにいらっしゃれない方でも、もしご興味がある方は右にある季刊26時のメールアドレスにメールを頂
くか、twitterのアカウントの方にダイレクトメッセージをお送りください(twitterのシステム上、ダイレクトメッ
セージはフォローした上でないと送信出来ないようになっております、ご注意ください)。


 それでは最新の第三号、是非お楽しみにして下さい。ではまた!

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# by kikan26 | 2012-03-10 17:04 | information

試作連詩 「ネジマクキセツ」

第一回 連詩(試作品) 

  ネジマクキセツ


腹をすかせた
池のコガモが
水面に頭をつっこんで
煽りを食った

今日こそは幸福をつかもうと
池ばかりを見てきたが
どこへいっても大差なく
藻に足をからませて水をかくだけだ
                   佐々木



やれ石を投げろ
いやパン屑を投げろ
他に投げるものはあるか
あるはずもないだろう
鳥にくれてやるものなど
一昨日のメタセコイアの林でも
そうだったじゃないか
                   田村



空の手を
上にも下にも振らないうちに
水面にいくつかの波紋が見えて
ふいに現れた巨きな魚が
コガモをひと呑みにしてしまった
                   今野



変化はおこるものだ と
同じような日常を繰り返すうちに
ある日とつぜん
何もかもが変わってしまうようなことがおこる と
真剣な顔して言っていたのは誰だったか

コガモの鳴き声がきこえない

今日 変化が訪れたのだ
                   佐々木



ぼーうりん どぅっどぅー
ぼーうりん とぅっとぅー
蠕動する内壁
銀河が犇めき合っているのだ
解るかい? 幾つもの
ぼーうりん どぅっどぅー
遥かなる同心円を観測するためには
いったいどの鳥に頼めば良かったのかな?
星の屑が滴り落ちる
ぼーうりん、
そしてその星の屑すらも
既に呑み込んでしまっている
とぅっとぅー、
とぅっとぅー、
                   田村



幼い未来を取り込み巨魚は
いちど小さく飛沫を上げ
ふたたび水の上を跳び
ちょうどみっつめの跳躍で 一際高く羽ばたいた

                   今野



その羽ばたきはかねてからの夢であった
つばさを持ちながらも飛ぶことのできなかった
恥辱の鳥
あわれにも幸福な鳥
そう 飛ばないことは幸福なのだ
危険を冒さぬ幸福なのだ
だが 鳥は 小さなコガモは
いま 大きな運命に飲み込まれ 飛んだのだ
夢は 幸福をのぞまなかった
                   佐々木



空を見たことがありますか
空の中のあなたを見たことがありますか
空とは何処ですか
あなたにとって空とは
馬頭星雲の美しい首筋ですか
気象観測衛星の硬く締められたネジですか
溶けかけた虹の頂上ですか
避雷針の林を抜ける天使の羽音ですか
割れたままの窓ガラスですか
グラジオラスの葉の残像ですか
雪の中の髪の毛のような醜さですか
それとも見えている何もかもですか
気をつけてください
あの天使はあなたを殺すかもしれない
あなたが
あなたの空を見つけ出すと
                  田村



まだ柔らかい翼が軋む
どこかで骨の音がする
たとえば空が ここだとしても
翼は未だ それを目指す
                  今野



音をたてているのは
軋むのは
空を打ち砕くほどの激痛を伴う夢は
あなたを目指すのか
あなたの空を目指すのか
そして あなたを落下させようとするのか
この不恰好な翼をあなたに絡ませたい
もつれて 溶けて 
あなたのなかでいっぱいになって
どこまでも 混ざり合って

もうどこにもいかない
                   佐々木



やけに静かだ
唸るような喧騒の中で
暮れてゆく空の中で
何も変化していることなどはなかったのかもしれない
全ては原子たちのたゆまぬ戯れ
地球の表皮の蠢き
観客のいない
宇宙による
時間の襞を揺らす
静謐な舞踏
                   田村



腹をすかせた
池のコガモが
水面に頭をつっこんで
煽りを食った

遠くのほうで
魚がはねる
随分と 大きな空振り

光が散って
池はそれきり
だんまり
                   今野



消えてしまった もう消えてしまった だが あくまでも残滓 そこに私があると思わせて欲しい どこへもいかないまま辿りついたこの水溜り いったい何年分の私があふれているのか あふれようとしているか どれだけの夏を耐えなければならないか 永遠とも思えるほどの熱 流れ出ていく私 それが もう あふれるのか だが また その瞬間を見送らねばならないとするならば ただのコガモとしてこの完全なる季節を すべてが宇宙の記憶とともにめぐるこの季節を生きねばならないだろう 知らなかった? いや もう私たちは知らなくてはならない 何も得られなかった日々のことを ただ繰り返す季節のことを それでも 残滓 また渇望すべき 光
                   佐々木



詩の柱が立っている
それは何処にも向かうことは無いが
その垂直を
時さえも動かすことが出来ない

                   田村



それでも影は
形を変えて
あるいは変えず
また元通りに

かたちを変えて 知るべき季節へ
円のふりして 知るべき季節へ
                  今野

       完
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# by kikan26 | 2011-09-26 22:48 | 詩(連詩)

詩誌『季刊26時』創刊!

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言葉を愛する三人の若人が、色々話し込んだりクダを巻いたりしている内に、
気付いたらピカピカの詩誌が生まれてしまいました。
その名も『季刊26時』。
季節の移り変わりと共に、真夜中から這い出てきた言葉達をお届け致します。

記念すべき創刊号の内容は以下の通りになっております。



●特集「一旦、詩の話は置いておこう」

 ・詩外地のひとりごと     今野大地
 ・○と△           田村大介
 ・海辺の散歩         佐々木靑

●詩作品 題詠<水>/自由詠

 ・さざなみのおんがく     佐々木靑
 ・ゆううつ
 ・涙             田村大介
 ・象の島
 ・水玉模様          今野大地
 ・ある休暇のおわりに

●著者紹介
●編集後期



詩誌なのにこんな特集でございます。ふざけているわけではありません。
いたって真剣です。

11月の文学フリマ出店等、皆様にお目にかかれる機会をこれから増やして
行こうと考えておりますので、まだまだ未熟な雑誌では御座いますが、
『季刊26時』を宜しくお願い致します!


興味を持たれた方はお気軽にご連絡ください。

kikan26 at excite.co.jp

(atを@に直してください)


それでは、また!
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# by kikan26 | 2011-08-17 00:53